京滋地区私立大学非常勤講師組合 2001年度活動方針案
2001年2月11日
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今日少子化の影響が本格化する中、大学は淘汰の時代に突入しつつあります。教育の領域でも利益や効率を優先する考え方が公然化し、教員職員を問わず不安定雇用の拡大が急激に進んでいます。すでに不安定な雇用形態で働いてきている私たちが、この雇用形態の実態を明らかにし、改善を訴えていくことは、私たち自身にとってのみならず、大学で働くすべての労働者にとっても大学で学ぶ学生にとっても必要であると考えます。私たち非常勤講師はわずかな時間給で研究費や研究環境はもちろん、授業準備や教材費すらも不充分な条件下、専任教員と同じレベルの業績、同じ質の授業の供給を求められ、過酷な努力によってそれに応えています。しかも大学や担当教員の一方的都合による雇い止めの不安に常にさらされ、1年先の生活の見通しすら立てられない不安定な身分におかれているがゆえに、この待遇の不当性を訴えたり、雇い止めなどに抗議したりすること自体が困難な状況におかれています。大学経営は、自由にものが言えない労働者の弱い立場を利用しながら成り立ってきたと言っても過言ではありません。そして危機に直面して真っ先に切り捨てられるのは非常勤講師などの不安定雇用労働者なのです。私たちのような立場の弱い労働者が生活を守り不当な労働条件を少しでも改善していくためには、団結こそが力となります。労働組合の必要性、重要性はますます高まっています。非常勤講師ひとりひとりの力を結集して組合活動を維持発展させていこうではありませんか。
以下項目別に今年度活動方針を提案していきたいと思います。
- (1) 四大学交渉
- 今年度も引き続き粘り強く各大学との交渉を進めていこうと思います。基本的に昨年度の諸要求を継続していきます。とくに私学共済加入実現までの国保料補助の早期実現をめざします。賃金については、昨年より同一労働同一賃金の原則に基づく評価を求めてきました。昨年春闘で資料として配布しました労働省の報告にも現れているように、パート労働とフルタイム労働の格差をこの原則により是正していくという国際的に取り組まれてきた方向性が、ようやく日本においても検討されるようになってきました。今年度は同一労働同一賃金についての組合内部での理解を一層深め、大学交渉に生かして生きたいと考えます。その他組合員の要望を丁寧に取り上げて交渉していきたいと思います。例えば若い世代の組合員から産休の保証を求める声が挙がっています。無給の産休については数年前の交渉で各大学とも「保証する」と回答していますが、今年度はあらためて具体的な内容を確認していきたいと考えます。
昨年度は7月に各大学に交渉を申し入れ、9月に行いましたが、今年度はなるべく早い時期の交渉を目指したいと思います。それにつけても四大学とそれぞれに交渉することは、ただでさえゆとりのない非常勤講師にとって大変な負担です。しかも各大学間に多少の条件の違いはあるものの、全体としてはほとんど共通の課題を抱えており、共済加入問題のように、一大学では不可能、とされるものもあります。そこで今年度は四大学に一緒に交渉に参加してくれるよう、要望することを考えています。
- (2) アンケートの報告
- 個別大学との交渉に加えて、今年度はアンケートの集計結果報告をできるだけ早くまとめ、大学非常勤講師の実態を社会的に明らかにしていきたいと思います。できれば労働問題の専門家の方をお呼びしてアンケート報告集会を開催したいと考えています。
- (3) 首都圏、阪神組合との交流の推進
- 昨年度はさまざまな事情で実現しなかった首都圏組合、阪神組合との交流を積極的に進めていきたいと思います。非常勤講師問題への文部省、労働省など関係各省庁の理解を求める活動を、首都圏、阪神と共同で進めていくことを目指します。とくに育英会の奨学金返済免除問題については、各大学への要求だけでなく、育英会、文部省への申し入れを行う必要があると思われますが、共同行動が実現すれば大きな力を発揮できるのではないでしょうか。
- (4)「くみあい通信」、ホームページ
- 「くみあい通信」は一般組合員と執行委員会をつなぐ大切なメディアです。今まで以上に組合員の声を反映させた紙面づくりを目指します。またホームページは最新情報を掲載し、非常勤講師の切実な声を集めるために、いっそうの充実を図っていきたいと思います。
- (5) 専任組合との交流
- 昨年度は雇い止め問題に関連して、同志社大学教職員組合連合との懇談の機会を持ちました。私たちの運動にとって専任教員の理解と協力は不可欠です。しかしこれまで各大学単組との交流は充分であったとは言えません。今年度はできるだけ専任組合との交流の機会を心がけたいと考えています。また私大教連との連携をさらに進めていきたいと思います。
- (6) 組合員の拡大、執行委員会の拡大
- 組合活動は何と言っても組合員の協力によって支えられています。ひとりでも多くの仲間と共に進んでいけるよう、周囲の非常勤講師に呼びかけていきたいと思います。各大学での職場集会のような試みも、できる範囲で継続していきたいものです。
当組合は時間的にも経済的にもゆとりのない大学非常勤講師自身によって運営されています。なかなか充分な活動ができていないと感じざるをえません。しかし昨年度は執行委員会の呼びかけに応えて一般組合員の中から運営に直接協力して下さる方々もおられ、大変心強いことであると感じております。組合活動を拡大し活性化を図ることは、多くの皆さんの参加がなければ不可能です。大学との交渉はもっと回数を増やしていきたいし、通信は組合員の皆さんの声も反映させながら発行頻度を増やしていきたい、またその他にも学習会や講演会など、やりたいことやらねばならないことはたくさんあります。そのために是非とも皆さんの積極的な参加と協力をお願いいたします。
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(c) 京滋地区私立大学非常勤講師組合