今年の交渉に際しましては、四大学交渉がなかなか進展せず、毎年同じ要求を繰り返さざるをえない現状をなんとか変えていくために、例年のスタイルをいくつか変更しました。
まず各大学の「懇談会」という位置付けについて、私大教連と話合った結果、春闘交渉に先立ち「誠実交渉申し入れ」のお願いを私大教連委員長から各大学にお送りいただきました。今のところ各大学は私たちとの交渉を正式な団体交渉ではなく「懇談会」であるとしておりますが、労働組合との交渉には大学は応じる義務があります。実質的には交渉の内容になってはおりますが、より真剣な対応を求めるために、今回の申し入れを行いました。
また多項目にわたる要求の中から、(1)月額30000円の最低賃金、(2)私学共済への加入(3)教育環境の改善の3点を本年度の緊急要求とし、交渉を主にこの3点に絞って行いました。また要求書に各種資料を添付して、高等教育やパート労働をめぐる国内外の情勢についての認識を共有しうるよう努力いたしました。
合わせて四大学の諸条件を一覧表にまとめたものを作製し、添付して、他大学との比較を容易にしました。
交渉は9月後半期に行い、私大教連四役の方にもご参加いただきました。全体として昨年度もあまり大きな進展があったとはいいがたい状況ではありましたが、立命館大学で、個人用ロッカーなどの設備、健康診断について前向きに検討するという回答を得ました。同志社大学では後期からの突然の雇い止め問題が生じており、この問題について当事者の意思を尊重しながら当局と話し合いました。残念ながらコマの回復はできませんでしたが、1年間授業のために時間を空けている非常勤講師にとって、大学の一方的都合で突然コマがなくなるという事態は生活に直接関わる重大事であることを説明し、担当者の謝罪と今後このようなことが起こらないよう配慮する旨の回答を得ました。龍谷大学では出講手当を、また立命館、龍谷、京都産業の三大学では私学共済加入までの暫定的措置として国民健康保険料の補助を検討するという回答を得ました。