2002年度総括案

2003/4/18掲載

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2002年度は四大学交渉、「くみあい通信」発行、ホームページの充実にくわえて、第2回実態調査アンケートを行いました。また首都圏、阪神との共同による厚生労働省、文部科学省との交渉も継続し、国会で非常勤講師問題が取り上げられるなどの進展をみました。カンパ活動も前年と同じく年2回行いました。
以下、項目ごとに報告いたします。

  1. 四大学交渉について
     例年春闘に出遅れてしまうので,今年は私大教連の春闘要求集約期に合わせて要求書を5月初旬に発送しました.しかし結局は7月以降の交渉となりました.日程は以下のとおりです.

      龍谷大学:7月22日 同志社大学:7月31日
      立命館大学:9月25日 京都産業大学:10月12日

     昨年同様,正式な「団体交渉」としての開催を要求しましたが,いずれも大学側は「懇談会」との位置付けを変更しておりません.組合としては「団体交渉」として位置付けていることを表明しております.また,今年は教員数と授業数,人件費等について,雇用形態別の資料,セクシュアル・ハラスメント対策に関する資料を請求し,回答を得ました.
     いずれの大学も賃金や健康保険といった大きな問題は,組合結成以来の棚上げ状態です.

    龍谷大学:大学側の資料から,全授業の約43%を非常勤講師が担っているという実態が明らかになりました.新たな教員制度として複数年有期雇用の講師を英語について検討しているということです.「一方的な雇い止め,正当な理由のないコマ減を行わない」「非常勤講師のコマ数を削減する場合は,専業非常勤講師を優先的に残す」という要求については,「要求に配慮する,部局長会議で報告する」という回答がありました.

    同志社大学:講師控室の大幅改善 (京田辺キャンパスに教員ラウンジの建設),インターネットIDが授業の中での使用以外にも取得可能になった,出講案内に健康診断についての情報掲載などの改善がありました.雇用問題には要請があれば対応する,契約書の解約条項を乱用した解雇は絶対にしないという回答もありました.資料から,全授業の約40%が非常勤講師によって担われ,非常勤講師の人件費は全教員人件費の約10%であるといった実態が明らかになりました.教員の新たな雇用形態については今のところ導入の検討はしていないということです.

    立命館大学:講師控室の改善(内線電話,パソコンの設置,ソファーとローテーブルを減らして机と椅子を増やす,棚の設置),ビデオテープやカセットテープなどの消耗品を非常勤講師ももらえるようにすることの確約などがありました.大学側の資料により,基礎教育では約20%が専任,16%が常勤講師(三年任期の専任教員),64%が非常勤講師によって担われている実態が明らかになりました.なお,立命館では嘱託講師制度(任期は五年)が導入されています.また交渉後に来年度からの夜間主授業の廃止が明らかになっています.健康診断は相変わらず実現していません.

    京都産業大学:講師控室へのパソコン設置,来年度からの出講案内の充実,また受講者がいなくて開講しない場合の給与が従来2ヶ月分であったところを,通年の授業(連結科目も含む)の場合は4ヶ月分支払うという改善がありました.大学側の資料により,授業の約26.5%を非常勤講師が担っていることが明らかになりました.今年は交渉の日程が学長選挙などの大学の都合で大幅に遅れたのですが,交渉の冒頭で理事より説明とお詫びがありました.
    また,年末に理不尽な理由による雇い止め問題が生じましたが,組合から大学当局への申し入れにより,コマの回復が実現しました.迅速に対応していただいた大学当局に感謝します.

  2. 立命館大学夜間第2外国語廃止問題
    夜間第2外国語(中国語,ドイツ語,フランス語)の廃止が決定され,10月末に当事者である非常勤講師が問い合わせるまで何の説明もなかったことがわかりました.組合に対しても相談もなく,決定後の報告もこちらから問いただしてはじめて行われました.コマの回復を要求していますが,改善はありません.

  3. アンケート報告書について
    今回は広く全国の実態を調査しました.前回の経験を踏まえて質問事項などを改善しました.省庁交渉などに生かしていきたいと思っています.
     前回の実態調査は1999-2000年に行われたものでした.前回の調査から3年経つということで,実態調査の第2弾を,今回は,首都圏非常勤組合と阪神非常勤組合との合同事業として,全国規模で行いました.2003年1月15日締め切りで2002年11月〜12月に用紙を各大学講師控室などを中心に,京滋では5000部配布しました.またホームページで告知して,メールでの回答も受け付けました.2003年3月1日現在,476通 (うちメール回答分15) 集まりました.集計作業もかなり進んでいます.報告書を春に刊行することを目指しています.

  4. 首都圏との対文部科学省,厚生労働省への要求行動
    今まで2002年2月,2002年9月,2003年2月と3回,首都圏,阪神,UTUと共に,厚生労働省,文科省の交渉が行われました.

    2002年2月陳情 (2・20 / 2・25)
    厚労省
    ・厚生年金・健康保険問題,3/4要件の不当性と,コマ切れパートタイマーの労働実態
    ・雇用保険の脱法非加盟状態について
    文科省
    ・専業非常勤講師の実態
    ・非常勤講師問題における文科省の責任 (私学助成等)

    2002年9月陳情 (9・19)
    両省
    ・7・22の国会で坂口厚労相が大学非常勤講師を「一人親方のようなもの」としたことについて,「親方」ではなく「労働者」であることを確認.
    文科省
    ・調査の必要性
    ・私学助成の非常勤講師分の配分について「後ろ向きの検討ではない」
    厚労省
    ・労基法には労働時間合算の考え方があり,だから,「掛け持ちで週20時間を越えていれば,雇用保険に加入できるのではないか」と質問したところ,「できる」との回答.
    ・厚生年金保険・健康保険についても合算の要求

    2003年2月陳情 (2・20)
    文科省
    ・助成金非常勤講師分のについて,9月陳情で「後ろ向きの検討ではない」ということだったが,結局,基準額3400円の据え置き.専任との額の格差について追求.
    厚労省
    ・厚生年金・健康保険の加入について,65万円以下でも合算することを要求.雇用保険は「合算できない」

  5. カンパ活動
    例年どおり年2回行いました.詳細は会計報告をご参照下さい.

  6. 組合通信くみあい通信
     「くみあい通信」第25 (5月20日) と26号 (11月20日) を発行した.発行部数はそれぞれ約五千部.内容改善として,組合員の声や組合員の投稿原稿を増やし(25号),非常勤運動と共闘できる他団体の取組みをインタビュー形式で紹介する記事を企画した(26号).
     第25号は,定期大会・四大学交渉要求内容のほか,はじめての対中央省庁交渉,国会での非常勤問題をめぐる質疑応答など国政レベルでの動きを記事にした.第26号は,四大学交渉の結果,国会質疑,第2回中央省庁交渉を主たる記事とした.
     昨年度,改善の必要を指摘した「通信」の印刷については,私大教連・書記局の方々のご厚意により,印刷・折り・組みなどの煩雑な作業に対して手助けいただけることになった.これにより関係執行委員の負担の大幅な軽減となり,また,原稿作成から「通信」発送までの作業もスムーズな流れとなった.私大教連書記局の方々には心より感謝申し上げたい.
     今後の課題としては,第一に,非常勤組合の活動が対中央省庁,対議員要請など拡大してきて組合員に伝達しなければならない情報が格段に増えたことから「くみあい通信」の増刊,特別号などの臨時発行を検討する必要があろう,第二に,現在五千部を印刷・配付しているが,配付場所によってはダブつきがでているようであり,配布数の正確な把握が必要,第三に,活動のひろがりをつくるため配布大学を増やすこと,このために配布作業を手伝ってもらう組合員を新たに確保することが必要であろう.

  7. ホームページの活動報告
     2003/2/28現在のアクセス数は25160です.2002/1/23に9729でしたので,1年間で約1.5万件のアクセスがあったことになります.通信や交渉の記録,国会議事録,私学助成金についての資料などを掲載した他,実態調査アンケートにメールで回答する人のためのページを作りました.メール通信は31-46号を発信しました.

  8. 学習会
    今年度は大会当日に労働基準法改訂に関する学習会を予定しております.当初は組合員で元執行委員の仲野組子さんにお願いしていましたが,仲野さんが急病のため,急遽弁護士の中村和夫さんにお願いしました.ご快諾くださり,ありがとうございます.記して感謝いたします.


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