くみあい通信 第22号 2000.10.8

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2000年夏季カンパのお礼
4私大への要求書
4私大賃金・労働条件・教学条件一欄表
・同志社,立命館, 龍谷, 京産大での交渉経過とコメント
  同志社での交渉経過コメント
  立命館での交渉経過コメント
  龍谷での交渉経過コメント
  京産大での交渉経過コメント
小林康則さんしのぶ会
活動報告(2000年4月〜9月)

京滋私立大学非常勤組合のホームページです!

 パソコンのテクニシャンである組合員のEさんのご協力を得て当組合のホームページが開設されました。このホームページは、大学非常勤講師の状態を知らなかった人々に新たな認識をもたらし、同じ境遇にある非常勤講師には共感と生きる勇気をあたえ、屈せずに闘う仲間には、連帯とはげましをあたえるものにしたいと思っています。そして、いよいよ、日本の大学非常勤講師の過酷な労働や目に余る差別の実態が、日本はおろか全世界に発信されることになるわけです。担当のEさんは、組合員の様々な語種の能力を生かして、将来少なくとも5カ国語に翻訳して世界各国に知らせ交流したいと張りきっています。
 このページをみなさんとの交流の場にしていくためにも、組合員である無し、非常勤であるなしにかかわらず、困っていること、ゆううつなこと、解らないこと、大学や当組合への感想・意見、大学のホットなニュースなどお気軽に「掲示板」におたよりを、お寄せください。

2000年夏季カンパのお礼

今年度の夏季支援カンパ期間は昨今の厳しい経済情勢下にも拘らず,実に34名の皆様から計188,000円もの御恵贈を賜りましたこと,心より御礼申し上げます.皆様からの貴重なお金を一銭たりとも無駄にすることなく,組合活動の更なる発展と非常勤問題解決のために使わせていただきたいと思っております.今後ともご支援の程よろしくお願い申し上げます.(会計)

京滋地区私立大学非常勤講師組合 2000年度要求書

(*添付資料あり)

 現在日本の大学は、少子化による運営の困難をはじめ多くの重要な課題に直面しています。各大学におかれましては、この難しい局面を乗り切ろうと努力を重ねておられることと存じます。しかしどんな情勢にあっても、基本的に大学に求められているのは、より質の高い教育と研究であることは言うまでもありません。大学は、営利団体や一般企業とは異なり、教育、研究という社会的責

任を果たさなければならず、それなくして存在意義はありません。教育、研究の質の向上こそが、今日大学が全力を挙げて取り組むべき課題であると、日々教壇に立つ私たちは確信しております。

 1997年に批准されたユネスコ「高等教育の教育職員の地位に関する勧告」(別紙1参照)は教育職員の果たす役割と貢献について、「高等教育の進展における教育職員の決定的な役割と、人類および現代社会の発展に対する彼らの貢献の重要性を認め、…」(前文)と述べ、その重要性を指摘しています。私たち非常勤講師もまた、そのような役割を担う教育職員の一翼であります。

 私たちの組合は1995年の結成以来、京滋地区の四大学と交渉を重ねてきましたが、いずれの大学も、表現上の多少の違いはあるものの非常勤講師を「教学上不可欠なパートナー」と位置付けています。いずれの大学においても非常勤講師なしでは教学が成り立たない状況にあること、そしてこの非常勤講師のおよそ半数が本務校を持たない専業非常勤講師であることは私立大学教職員組合連合による例年の実態調査(別紙2参照)や、国立大学協会報告書の資料(別紙3参照)によって明らかにされています。

 しかし、この大学にとってなくてはならないはずの非常勤講師は、きわめて劣悪な待遇に喘いでいます。雇用は不安定で、生活の見通しがまったく持てません。賃金は極端な低賃金で、しかも社会保障がほとんど何もないために、乏しい収入から健康保険料や年金を支払わねばなりません。

また大学教育においては、研究業績をあげることで教育の力量を高めることが必要不可欠ですが、非常勤講師の場合は研究活動はすべて自前です。

 日本育英会の奨学金は教育に貢献する職業に就いた場合に返済免除を認めていますが、非常勤講師は劣悪な条件で大学教育に犠牲的貢献をしているにもかかわらず、免除職とは認められず、年間10数万円もの返済を余儀なくされています。

 賃金は一コマあたり、月額25000円前後で、専任並に月5〜6コマ働いても年収150万〜180万円にしかなりません。専任教員の年収は900万〜1200万円ですから、格差は控えめに見ても6〜7倍になります。さらに退職金や社会保険を考慮すれば格差はさらに拡大します。これではユネスコ勧告で「公平でいかなる差別もない雇用の条件を確立しなければならない」(40条)とし、非常勤の場合は「常勤で雇用される教育職員に比例して同等な報酬を受け、かつ相当する基本的雇用条件を享受しなければならない」(72条a)と述べられているような同一労働同一賃金の原則に反するばかりか、一般のパートタイマーとフルタイマーの格差に比しても、専任教員の授業以外の職務を考慮してもなお、常軌を逸した格差と言わざるをえません。(別紙4参照)

 非常勤講師は研究者としての業績を求められ、専任教員と同じレベルの授業を求められています。しかし研究活動に関しては何の補助ももらえず、教育についても、授業の準備や授業外での学生の指導などの活動の場が大学の中にほとんどありません。

 大学教育に大きな比重を占める非常勤講師のこのような待遇を放置することは、大学教育の質を低下させ、学生を失望させ、大学院生の将来的展望を奪い、大学の社会的責任を放棄することになると考えます。

 労働省は、今年4月18日に「パートタイム労働にかかわる雇用管理研究会報告」(別紙5参照)を作成し、パートタイム労働処遇や労働条件に関し、通常の労働者との均等を考慮するための具体的検討に入ることを、勧めています。また国立大学協会は今年5月に「男女共同参画を推進するために」報告書を作成し、「非常勤講師の処遇および研究環境の改善」に言及して、「非常勤講師の処遇の改善が必要であることは言うまでもない」として、具体的提言を行っています(別紙5参照)。日本の非常勤講師の現状はこのような動向に大きく遅れをとっていると言わざるをえません。非常勤講師の劣悪な待遇をこれ以上放置することはもはや許されないのではないでしょうか。

 どうか以下の要求項目を誠実にご検討下さい。そしてできるところから改善の努力を示して下さいますようお願いいたします。

〔緊急要求〕

  1. 1コマ当たりの最低賃金を月額30000円とする。

  2. 私学共済への加入を実現するための対策を検討する。

  3. 授業準備および学生指導のための環境を改善する。(講師室に授業準備のための空間としての設備を一層充実させる。個人用ロッカーが整備されていない場合は設置し、教材や辞書等の荷物を置ける場所を保障する。授業用連絡の円滑化をはかるために、メールボックスを設置する。教材としての,図書、ビデオ、カセットなどの購入申請を認める等)

その他の諸要求

〔雇用の安定化〕

〔労働条件の改善〕

〔教育研究条件の改善〕

(資料として、現在当組合が知りうる限りの四大学の現状一覧表を付します。不明の箇所はご説明いただき、誤りがあればご指摘下さいますようお願いします。)
以上

四大学における非常勤講師の労働、教学条件一覧 2000.10.1

(各大学への要求書に添付した表に,その後あきらかになったものを加えた)

  京都産業大学 同志社大学 立命館大学 龍谷大学
賃  金
2000年度
(1コマ,1ヵ月あたり)
28600円(経歴10年)
26400円(経歴5年)
25400円(1年目)
(外国人は,別建て賃金)出講手当あり
1日に付き1000円(月,4日出講すると,月額4000円,同様に月,8日の場合は,月額8000円)
29600円(学長等)
28800円(経歴15年)
26600円(経歴10年)
25400円(講義,1年目)

出講手当あり(出講日数にかかわらず,定額月2000円)
29000円(学長等)
28100円(経歴15年)
26100円(経歴5年)
25200円(講義,1年目)

出講手当あり(週1日は月額1000円,週2日は月額2000円…週5日は月額5000円)
29700円(学長等)
28900円(経歴20年)
26900円(経歴10年)
25800円(講義,1年目)

出講手当考えず
慶弔、災害見舞 弔:本人死亡2万円、家族、本人および配偶者の父母の死亡1万円、養父母養子も可。
災害見舞はその都度理事長裁定で支給,阪神大震災時は13名の非常勤講師に支給。
弔:本人死亡2万円
阪神大震災時は専任、非常勤とも一律10万円支給。
弔:本人死亡時3万円。 弔:本人死亡3万円(状況次第で個別に対応)
病気見舞は、1ヵ月以上入院時1万円。
就業規則 なし。ただし、手当支給基準あり。 作る予定なし 出講案内が就業規則である。 検討していない
開講後受講者ゼロの場合の保障 2ヵ月分支給 2カ月分支給 大学都合で閉講する場合は契約期間の2分の1支給。 1ヵ月分支給(「申し合わせ事項」に明記)
講師控室設備・備品等 個人用ロッカー、個人用メールボックスあり。お茶のみあり。
市内通話無料。
夏に各人に対し3千円相当のコーヒーパックの贈答あり。
「田辺」に個人用ロッカーのみあり。メールボックスなし。「今出川」は共同ロッカーのみあり,メールボックスなし。控室の電話学内、市内・市外無料。お茶(温・夏冷茶も)・コーヒーあり。授業準備室あり。 個人用メールボックスあり。ロッカーなし。内線電話ない控え室あり。コミュニケーションルームあり。お茶コーヒー類は学部によって、ことなる。(法学部にはお茶コーヒーあり)産社の講師控室は狭い。BKC洗面台に鏡なし。 個人用メールボックスある。
ロッカー70ほどあるが,不足。
お茶コーヒーあり。電話は内線、市内・市外無料。
ID インターネット利用 ID可。インターネット利用可。
ノートパソコン貸し出し制度あり。
IDは授業のみ可。一般利用不可。

 
ID可(教研システム課へ申しこむ)。インターネットは図書館で利用可。 ID取得して、図書館で利用可。
紀要への執筆   可。学会にもよる? 可。学会にもよる、経営は可。
交渉への理事出席 出席、文書回答あり 総務部長以下、年1度のみ懇談会 交渉内容により出席 出席
福利厚生   新設の琵琶湖リトリートセンターは利用可。 保養施設なし。
保養施設なし。
病気休暇等 規定あり。有給2ヵ月,それ以上は無給だが、職場復帰できる。(産休にも適用可) 規定を作ることは考えていない。 2ヶ月の長期休暇は可。それ以上は解職。 規定無し,個別に判断。
教材用メディアの支給 ビデオ、カセット、FD、MD     可能
学外演習、実習への補助 授業形態であれば、補助あり。コンパなどは補助なし。   小集団教育担当補助制度あり。授業に関わるセミナーハウス使用可。 補助制度あり。ゼミ,クラス担当者のみ支給
専任との会議 非常勤講師一人当たり1万円の予算あり。 語学関係、年度始めに授業打合せ会あり。 開講前会議:新規は5000円,継続は3000円支給。 新規で任用前の会議は交通費と手当を考慮。
労災保障 あり あり
あり,出講案内に記載 あり。
私学共済など 一校では無理 前向きの回答はできかねる
一校では無理。コンソーシアムで話題になれば考える。 過渡的に国保、国民年金の相応分を支給する方が実現しやすいと考える。
コピー利用 教材のみ 教材のみ 教材のみ 教材・教材研究用
非常勤数(専業非常勤数) 214名(99年度)
(96名)
862名(2000年度)
(375名)
869名(98年度)
(430名)
980名(99年度)
(431名)
大人数試験手当 200名以上100名につき支給 600名以上で1万円 500名以上 300名以上
健康診断 実施 実施 対象とせず 実施
京都産業大学 同志社大学 立命館大学 龍谷大学

★他大学のものも集めています。ホームページの掲示板やファックスでぜひ、お知らせください。


同志社大学交渉経過

2000年9月11日at同志社大学、有終館

出席者大学側:田淵総務部長(今出川),原田淵総務部長(田辺)、幸亀人事課長、志子人事課員
組合側:吉田委員長、石黒副委員長、伊藤書記長、同志社担当、執行委員2名、組合員1名、京滋私大教連多胡副委員長

<田淵総務部長より要求に対する回答の説明>

(1) 緊急要求について

『最低賃金30,000円』このような大幅な賃金アップは財政上困難。非常勤給は今年1時間100円上げた。0.7〜0.8%に当たる。

『私学共済加入』については、加入は2千数百万円要する。他大学の動向もみなければなりませんが、財政上の理由で、できない。。

『授業準備・学生指導のための環境』については、メールボボックスは、自宅に郵送しているので、要らない。個人用ロッカーは、少し足らないが充足させるつもり。ビデオ・カセットは教務の先生を通じて、出きる限りさせてもらっている。〔その後の議論で、田淵総務部長は、日常的なことは、最前線の教務担当の専任教員が執行の鍵をにぎっているので、そことよく話し合って欲しい〕。

(2) その他の諸要求について

『雇用の安定』については、一方的な雇い止めはしないつもり。コマ減は学生の選択の変化がある。とくにドイツ語・フランス語の選択は少ない。1コマ減はありえる。各教授会でカリキュラム改革をやっており、経済学部はコンピューター言語を語学の履修の選択に加える語学の履修は緩やかになってきている。

『コマ減は、専業非常勤を優先的に残す』は、学生の登録数、専門分野があるので、完全に実施することはむずかしい。コマ減についての配慮はさせてもらう。

『契約後の開講なしのばあの賃金全額補償』は、開講ができない場合は2ヵ月の賃金の支払いでご勘弁願いたい。大学としては、10人以下の登録の場合は統合していく方針。

『出産・育児・介護・病気休暇』は休暇の穴埋めを誰がするかだが、専任で埋められる場合はいいが、できない場合はあらたに非常勤講師を雇うことになる。そうすると、新しい非常勤講師の次年度どうなるかという問題も生じる。できるだけ、そうならないように、教務にお願いしたい。

『翌年の雇用についての9月中の連絡』専門科目は難しい。語学は、9月にコマの依頼をしている。

『非常勤給のランクわけの再検討』については、変える考えはない。

『夏季・冬季一時金の支給』支給できる財政状態にない。

『育英会奨学金の返済の免除』は、98年度からは、奨学金は返済することになっている。現在の流れから見ると逆行する。文部省と話をする機会がありましたら、頭にいれておく。

『就業規則の作成』については、作る考えはもっていない。出講案内に少し書いてある。

『労災保障の周知徹底』は出講案内で行っている。

『災害見舞・慶弔規定を設ける』は、「同志社弔慰規定」で本人死亡の場合のみ20000円の供花料を出す。いままでも、阪神大震災には対応したように、不幸な天災などの場合はなんらかの対応をしていく。

『福利厚生施設』は、同志社琵琶湖リトリートセンターが11月から一般利用できる。専任に準じて同じレベルで利用できる。出講案内に載せる。

『研究・教育条件』については、授業準備の経費は考えていない。クラス人数は学部先決事項。コピーカード支給はむずかしい。ご不便の事柄は教務主任に要望して欲しい。

『教学会議』については、言文センターでは、年1回やっている。他の専門分野については、やっていない。出席手当てはつけていない。〔その後の議論のなかで、会議の費用を次回に明らかにすることとなった。〕

『大学紀要の執筆』各学会で決めること。コミットすることはできない。要望は部長会議で紹介してある。〔その後のなかで、大学で各学部の状況を調べることになった。〕

その後、組合から、要求書の説明があり、議論に入った。

焦点は、就業規則作成問題とそれに関連するM氏の年度途中後期コマ減問題になった。

組合側から、昨年の1ヵ月病欠の非常勤講師への雇い止めや4月に年間契約しカリキュラムを組んでいるにもかかわらず、後期の1コマ減が、D語で発生している。これは、就業規則という歯止めがないゆえに、生じているいることだ。従来から、同志社では規定をつくらずにその都度対処してきたが、このようなやり方では、担当専任次第ということになる。規定を作って欲しい、と要望。現実に、4月に年間契約したが9月9日コマ減された当事者であるM氏から、実情説明あり。D語の教務担当のT先生から9月9日に電話で後期から、1コマ減って2コマになった。くわしいことは、教務にきいてくれと連絡があった。こういうケースはいままで経験していない。労使関係の信頼をくずすものだ。年間計画どおりコマを回復して欲しい。推測だが、そのクラスは、再履修なので、前期で単位を落とした学生の人数が少なく、予定していた5クラスを3クラスに統合したせいだろうと思う。これは、大学側の事情にもとづく変更だ。そのたびにコマ減をし非常勤講師にしわよせされたのでは、不安定きわまりない。これからは、同志社では春に1年契約しても、後期はどうなるかわからないということになる。

 これに対し、大学側から、田淵総務部長は、就業規則はできない。コマがなくなることは、登録の動向でありうる、登録がない場合には2ヵ月分支払う、と答弁。

 この答弁に対し組合から多くの反論、「京都産業大学では、そういう事態がおきたことがあるが、大学側が丁重に詫びをいれて賃金は全額保証した。謝罪文ももらっている」「立命でも生じたが、教務担当の専任教員が、自宅に誤りにきて、3ヶ月保障した。」「年度途中からのコマ減の通告は今まで聞いたことがない。」「そういう場合は、専任のコマをへらすなどして、調整して、非常勤にしわよせにならないようにしてきたはずだ。もっと深刻に考えて欲しい。」「パート法でも就業規則はつくることになっている。」と要望した。

 田淵氏は、急にコマがなくなることは、信義・誠実の原則にもとるものだと思う、と一応みとめるも、就業規則については、そういう要望を部長会に紹介している。どういう就業規則をつくるかは、1年契約とあわせるのがむずかしいものがある、と答弁。これに対し私大教連の多胡氏からは、そのようなことでは、同志社は就業規則をつくらないずさんな大学だという悪評が全国に立つことになる。年度の途中でのコマ減は有り得るというのは、大学の良識がないことだ、とさらに突っ込む。M氏からは、同志社は世間常識にはずれている。D語の最近の教務担当T先生は、教務担当Y氏からいわれたものをそのまま、事務的にいっているように思える。ルールづくりをして欲しい、と再度要望。

 大学側は、就業規則については早急に改めることが必要だと思うし、改められないのだったら、同志社の責任になる。今は、文書で契約書を交わさなければ成らないと言う段階まではきている。努力したい。また、言文センターの方へは、釈然としないものがあること、多胡先生からは、信頼はがた落ちになるといわれたことを事務長に連絡する。また、M氏の納得のいく方向で教務担当は努力して欲しいといわれたことは、伝える。「解決するかどうかは、教授会の問題で、介入できませんが、縷縷抗議をうけたことは、伝えます。会議などは10月からはじまり、それでは遅いので、事務長に事実を調べてもらい、直接にM氏にはなしてもらうようにする。」ということで終わった。


〔同志社大学交渉のコメント〕

 大学との交渉に先立って予め要求書を出しておき、それに回答するという形で今回の交渉も始まった。しかし、その回答は、やはり我々を失望させるものであった。要求の大枠は、1.最低賃金30000円の確保、2.雇用の安定 3.研究費、弔慶費等の確保 であるが、どの要望も大きな進展は見られなかった。1は財政上困難である、2は専業非常勤を優先的に残す事には配慮したいが、完全に実施することは難しい、3は「弔」として本人死亡の場合は20000円、ということである。

 各大学との交渉を重ねるにつれ、各大学とも非常勤問題をそれなりに深刻に捉え始めているが、ここ同志社は相変わらずのらりくらりで、とにかく要望は聞いておくという姿勢に終始し、基本的に非常勤問題に対する認識が非常に弱いといわざるをえない。同志社独自の組織上の問題もあるだろうが、教育現場の声が事務サイドや大学トップにうまく伝わらないもどかしさを感じる。

 右肩上がりの大学経営の時代にはそれでもよかったのだろうが、今や大学淘汰の時代、もっときめこまかい待遇を重ねていかないと、教員からだけでなく学生からもそっぽを向かれることになるのではないか。昨年、病気入院の先生を非情にも即、首を切り、非常勤講師の間で顰蹙をかうと同時に、同志社への絶望感を与えたが、他大学では当たり前の休業手当の規約も作るつもりがないという。また今年は、9月になって後期のコマがなくなるという通知を受けた非常勤講師がいた。長年、薄給にもかかわらず精魂傾けた教員を病気一つで首を切ったり、一方的に9月になって授業なしの通知をしたりという行為は、単に金銭的な問題だけではなく、同志社がいかに今、現場に立つ教員に対して誠意や信義のない大学になってしまったかという、この大学の実態を如実に示しているのではないだろうか。少しばかりの経営上の節約が、結局大きな財産をなくしていることに早く気づくべきだろう。

(同志社大学担当者)

立命館大学交渉経過

2000年9月13日、at中川会館A.M.10:30〜12:30

大学側出席者:松原教学部長、鈴木次長、谷中総務部長、三木人事課長、植木課員
組合側:吉田委員長、石黒副委員長、伊藤書記長、他執行委員3名、組合員2名、
司会:南野京滋私大教連書記長

挨拶のあと伊藤書記長から、《要求書の主旨説明》

大学運営がきびしいことは理解している。その中で何が求められているかといえば、授業である。非常勤講師は専任と同じように授業にたずさわり専任と見劣りしない教育をし、大学に貢献している。非常勤講師は、それぞれの大学で教学上必要不可欠なパートナーとして位置付けられてはいるが、専任と対等な待遇ではないばかりか劣悪である。

そのため、国際的には、ユネスコ「高等教育職員の地位に関する勧告」(1997年採択)において、国内では、国立大学協会の報告書「国立大学における男女共同参画を推進するために」(2000年2月)において、処遇の改善が求められている。労働省も今年「パートタイム労働にかかわる雇用管理報告」をだし,正社員との格差是正,退職金,一時金の支給を勧めている。パート賃金については、丸子警報器事件において、正規雇用者との賃金格差8割以上は公序良俗に反するという判決がでている。

非常勤講師の賃金は、月,専任並に5〜6コマとすれば年収150万から200万円程度で、専業非常勤講師の専任との格差は、6〜7倍である。これは、通常のパートタイマーと正規雇用の格差をはるかに上回るものである。この低賃金から、自前で社会保険や研究費をだすことになるので、この格差はもっと開き、非常勤講師は過酷な状況におかれているといえる。したがって、社会保険や授業にかかわる費用の要求は切実なものであることをご理解ただきたい。非常勤講師問題は、いまみたように、国際的,国内的な趨勢からみて、大きくおくれをとっており改善は急務であるとの認識を共有していただきたい。あまりにも非常勤講師は悪い状態なので、要求は、広範囲にわたるが、みな重要でありつつましいものでしかない。できるものから、すみやかに実現していただきたい。

その後《谷中氏より,緊急要求を中心に総括的な回答》

非常勤講師は、教学上のパートナーとして不可欠な存在であり、重要な役割をはたしていることは、認識している。また要求は不当なものだとは、思っていない。しかし、『賃金』については、教職員組合の春闘でも、生活給は0だ。現在の賃金は高いとは思っていないが、一度あげると、さげることができない。30000円は難しい。大学としては、私学の危機を克服するには、学生の高い学力形成が必要であるということから、教育を中心とした制度に一定の額を出す方針である。『共済』については、年金・社会保障は、法人負担が増大しているのが現状だ。コンソーシアムの利用にしても、財政基盤をもたないつぶれそうな短大を含んでいるので難しい。しかし、『洗面台やロッカー』などは、検討させてもらう。

その後、質疑に入る。

『健康診断』は、考え中。『内線電話』は、BKCにはある。経済・経営・国際・理工はある。ロッカーは政策科学部にはある、との説明。『BKCの洗面台』は設置する。

 組合から、『社会保険料の補助、1コマ1000円』は、どのように検討していただいたかを尋ねた。谷中氏は、「考えることはやぶさかではない」といったまでで、検討を約束した覚えが無いということなので、組合側は、改めて検討を要望した。『健康診断』についても、早く対策をたてて、現実的な対応をとるように要望した。ロッカーについても、校内を授業にかんする様々な重い荷物をもって移動し歩くことのないように時間割の配慮もかねて、再度要望。

《松原氏より全学協議会での学費・教学問題の説明》

私学をめぐるきびしい状況のなかで、学生に力をつけて、送り出すことが必要。コア(これだけは基本的に習得する部分)化をすすめる。外国語は2年前に大改革をおこなった。今、2年間の中間総括をしている。10月にはまとまるので、カリキュラムや体制については、その段階で非常勤講師に説明をする。方向としては、@外国語の教育は成果があった。今後は、高度化させて、外国語に強い学生を育てていく A必修制の議論は、学生の課題に応じた教育体制をつくる B専門科目との接合をかんがえるの3点。また外国語については、学生の志向に変化があり、中国語・スペイン語は選択者が多いが、フランス語,ドイツ語は減ってきている。ロシア語は需要無し。このような状況と教育組織とのすりあわせが大変。激変はせずに均衡点をさぐっていく。

 組合側から、語学のアウトソーシング(外部委託)のうわさがあるが、どうなのか、との質問にたいしては、大学にも多様な雇用形態がある。非常勤講師もそのひとつ。絶対にやらないということはない、今すぐにはありえないが。ノーともイエスとの言えない。

 次に再度教育環境の諸要求について議論。非常勤講師が独自に教材を作成する場合の『教材用の生のビデオやカセットの支給』については、消耗品として扱えるかどうか、実情をしらべて、やれることはやる。『小集団教育担当補助』については、語学授業に適用できない部分があるので、適用の拡大をかんがえて欲しいことを要望。

最後に司会の南野氏から、《まとめ》があった。私学共済については、どういう課題があるのか具体的な研究をしていくことが必要。国保料の補助の支給は、大学に検討していただき、次回の課題とする。賃金は、非常勤講師の最低賃金要求をかかげながらも、教育の充実、教材の準備にかかわっての要求もだしている。この意味では、大学改革をどう推進していくかのスタンスをとっているものだ。授業準備に関することは、ロッカー、ビデオ・カセットなど気持ちよくつかえるように事務室に伝えていただく。小集団教育補助については、学部間でのバランスをとり、周知徹底したいただく。大学が誠実に対応していただいたことに感謝したい。これで満足というわけではないので、次年度に向けて、課題の経過説明をおききしたい。次回はまた、われわれのほうから設定させていただく。


〔立命館大学交渉コメント〕

 この12月,2月,3月と予備会談をもち、今回の交渉になったが、全体として、あまり真剣に検討されていないという印象が先に立った。それでも教学環境改善のための要求には耳を傾けてくれるように感じられた。昨年度の懇談で明らかになったように、非常勤講師も利用できる小集団教育の補助制度など、あまり他の大学には存在しない制度が整えられている。しかしその一方で、他大学には当然のごとく存在する基本的設備が欠けていて、非常勤講師に不自由を強いている。例えば、ロッカー、講師控室の内線電話、洗面台の鏡などである。また健康診断も四大学中未だに実現していないのは、ここだけである。

 立命館と懇談する度に強く感じるのは、基本的人権、生存権としての非常勤講師の生活要求に対しては、ほとんど聞く耳を持たないということである。まあ他大学も似たようなものだが、立命館の場合、教学に関してはかなり真剣に応じているだけに、その落差が際立つのである。当然のことであるが、非常勤講師自身にとって教学と生活条件は切り離すことができない。最低限の生活を維持するのが困難で、授業と移動時間に追われ、1年先の見通しすら持ちにくい生活条件で、超人的努力で専任教員と同レベルの授業を行う非常勤講師は、大学にとっては実に都合のいい労働者ではないか。

 教育と研究もまた、切り離すことはできない。研究に裏付けられてこそ大学教育は最新の水準を維持できるのだが、研究活動はすべて自前、授業さえ持ち出しで準備することの多い非常勤講師は、まさに無限に搾取可能であるかのように錯覚される「植民地」である。

非常勤講師はかすみを食って生きる「仙人」でもなければ、過酷な自己犠牲を厭わない「忠臣」でもない。低賃金、社会保障なしの状況をできるだけ早く少しでも改善してほしいものであるが、そのためには個別大学交渉とともに、非常勤による産別の活動を強化していく必要があると、あらためて強く感じた。

(立命館大学担当者)


龍谷大学交渉経過

2000年9月19日14:00〜16:30 龍谷大学3号館会議室

大学側出席者:川端法学部長、池長総務局長、寺本総務部長、辻川人事課長、佐野人事課員
組合側出席者:吉田委員長、執行委員2名、組合員2名
司会:重本私大教連委員長

 まず、吉田委員長が今回の要求書の主旨を説明。今回は特に、専任と非常勤の格差があまりにも大きいという点を重視し、この格差縮小のため、大学側の認識を深めてもらうために、要求書にユネスコの「高等教育職員の地位に関する勧告」(1997年)、国大協報告書「国立大学における男女共同参画を推進するために」(2000年)、労働省「パートタイム労働にかかわる雇用管理報告」(2000年)、丸子警報器裁判判決(1996年)の資料を添付したこと。丸子警報器事件においては、正規雇用者との賃金格差8割以上は公序良俗に反するという判決がでていることを指摘。そして、大学非常勤の場合、月に専任並に5〜6コマとすれば、年収150万から200万円程度で、専任との格差は6〜7倍であり、加えてこの低賃金から、社会保健費や研究費をだしており、これを考慮すれば両者の格差はさらに大きくなるものであることをさらに指摘。非常勤に対するアンケートの実施を経て、そこからうかがえる生活実態は悲惨なものであること。家族全体がヒステリックな状態に置かれているものもあるのだと述べ、賃金の最低3万円アップの必要性を説明。

 大学側の緊急要求並びに組合調査による四大学の施設・条件等比較表に関する回答は以下のようなものであった。

 寺本総務部長は、回答に先立ち、交渉のとらえ方について、大学としては、組合の団体交渉ではなく、懇親会の形で実質の改良を進めるものであると述べる。

〔賃金要求〕については、100円アップとなっている。

〔出講手当〕は、もともと賃金にいれていないので、今のところ考えていない。この手当てとはどのような考え方なのか、どのような考え方でいくのかが問題と指摘。

〔慶弔金〕については、本人に限り規則上3万円だしている。現実的には個別に対応している。

〔病気見舞い〕は、入院1ヵ月で1万円と規定されている。就業規則は、現在のところ検討していない。必要なことは出講手帳において言っている。

〔閉講の場合の対応〕について、1ヵ月分を相談の上支給している。始まってからゼロになった場合は6ヵ月分支給している。これは申し合わせ上の事である。

控え室の設備は、
〔メールボックス〕はある。
〔ロッカー〕は共同利用で専任も使われている。管理が行き届いていないことが問題。管理責任が難しい。3、9月以降、調査しておいおい考えていきたいと思うと返答。

〔コピーの使用〕は教材用の利用である。

〔インターネット〕について、IDを取得すれば非常勤の方も図書館で使えることになっている。

〔紀要への執筆〕について、専任との共同研究ならだせるということで、その他は各学会でばらばら、対応は違っている。

〔組合との交渉への理事の出席〕については、理事は出席している。

〔福利施設の利用〕については、龍谷は保養施設がないという現状。

〔病休の規定〕は、あまり厳しくは運用していない、かえって、規定がないほうがいいのでは。個々のケースに対応しているので、きっちりとした規則を作る気はない。本人の状態がどうなのかということがわかってから判断する。担当の先生と話し合ったり。最後の学生の評価ができる場合とできない場合で判断をつける。規定を作ると事務がそのとおりに動くので、弾力的に対応しずらくなる。

〔教材用のビデオテープやカセットテープの提供〕について、大学側で用意できるものもあり、個別に対応する。情報メディア施設の利用をお願いしたい。

〔学外実習の補助〕については、一人あたり1000円のゼミ教育補助費がある。クラスゼミ担当の場合利用いただいている。

〔専任との会議〕は、その出席のための交通費は出す方向で検討。

〔私学共済〕は、各校での合意がないと、1校ではなかなかできないことである。
この件に関して組合側から、1コマあたり1000円の〔社会保険手当〕をだすという案は検討可能か質問。これに対し、どういう給与計算するのかなど、検討させていただきたいと返答。私学共済について、重本京滋私大教練連委員長から、実現に向けて実務作業の段階にすすめていただきたいと要求。

 回答を受けて、次のような議論がなされた。

まず、出講手当について、他の大学では実施されているのに龍谷ではなぜないのかということについて。大学側は手当の意味合いを問題にしたが、この問題について、他大学での実状を調査し、検討すると回答。また、ゼミなどでのコンパ補助費についての検討も約束。コピー使用について、議論の末、コピーはあくまでも教材作成用のためのものであることが大前提だが、教材研究用に使われても、あまりうるさくいうつもりはない、ということに落ち着いた。

 ざっくばらんな質問、意見交換もなされた。例えば、関西の大学はなぜ横並びにすることにこだわるのかという質問には、歴史的に同じように発展してきたという経緯からでしょうという寺本氏の感想がかえされた。また、最近の大学改革が、専門性の向上と広い教養を身につけるという二つの方向の選択をめぐって、短期間に変化するという状況にあり、こうしたことが、大学運営を難しくしているとこと。そして、これからは、各大学の独自性をだしていかなければならなくなってきているという意見も述べられた。

 最後に、組合側から、大学教育の改革は、小手先のカリキュラム改革などではなく、現場で授業を支えている非常勤の待遇を改善してこそ成果が得られるものであるとの意見がだされ、そして、司会者からの、大学側がこの交渉を基本的には実質的な交渉としてとらえ要求をできるだけ実現するようにとの念を押すことばで交渉の話し合いは締めくくられた。


〔龍谷大学交渉コメント〕

 交渉経過報告でも述べられていますが、今まで何回となく同じような要求をしてきましたが、「今のところは、考えていない」という回答ばかりが繰り返されてきました。そのなかで、4大学中、龍谷にだけなかった出講手当について、その意味を明確にしたうえで、「検討する」という回答を得ました。大変な前進だと思います。その他、「出講日以外に行われる会議への出席手当」や「学生とのクラスコンパの出席に対する手当」、「過渡的な国保・年金への補助手当」、の検討の継続等など、今回の交渉はかなりよい感触を得たようにおもいます。

 しかし、毎回そうなのですが、龍谷の場合、要求実現への期待をもたせるいい感触を得るのですが、実際には、「立場はよく理解できる。他大学との関係もよくみてさらに考えさせてもらう」という結果に終わるのです。交渉の時だけ、いい感触をもたせる、いわゆるリップサービスに終わって、具体的に取りこむまでになかなか行かないのです。

 これは、どこの大学でも同じですが、問題の回避、先送りは常套というか大学の習慣になっています。

 大学内でと言うよりも、社会一般から最も遅れている非常勤問題は大学の恥部です。専任との7〜8倍の賃金格差は、丸子警報器事件でいう公序良俗に反する格差であり、その格差が永々として放置されっぱなし、先送りされっぱなしになってきたことは、非常勤講師が制度化された「差別」のもとに置かれていること以外の何物でもありません。このような事態にたいして、今回も大学が「仕方がない」「やむを得ない」といってなんの解決も計ろうとしないならば、龍谷大学、建学の精神が泣くというものです。

(龍谷大学担当者)


京都産業大学交渉経過報告

交渉は2000年9月30日2時から4時半まで、京都産業大学本館会議室で、大学側は理事である橋本経済学部教授、同じく理事である西浦事務局長と小立花総務部長、石田総務課長、白本人事課長、また組合側は伊藤書記長、福田副書記長ほか執行委員2名と多胡私大教連副委員長の出席のもとで行われた。

 まず総務部長より、これはあくまでも団体交渉ではなく「京滋地区私立大学非常勤講師組合からの非常勤講師待遇改善の申し入れに関する懇談会」との位置づけであるということの確認があった。それに対して組合としてはあくまでも交渉権があると反論したが、ともかく話し合いの場として内容のある時間としたいということで、話し合いが始まった。

 伊藤書記長の待遇改善申し入れの趣旨説明のあと、総務課長より京都産業大学の非常勤講師の賃金・労働・教学条件について、組合側が提出した資料に基づいて現状の説明を受けた。以下の通りである。

☆賃金:1ヶ月1コマ28600円、26400円、25400円と3段階に分かれており、5年ごとにランクは上がり、したがって10年で最高ランクになる。出講手当ては1日1000円。

☆慶弔・災害見舞い:弔事は本人は2万円としきび一対と弔電。家族は1万円と弔電。
結婚は祝電のみ。
災害は特に規定はない。そのつど理事長裁断で行う。ちなみに阪神大震災の時は13名に見舞金を出した(本人の申し出が必要)。

☆就業規則:無い。出講案内に書いてある手当て支給基準でルール化していると考える。
学生の登録なしという事態によるコマ減については2ヶ月分を支給。

☆講師室:個人メールボックスと個人用ロッカーがある。お茶だけある。電話は市内のみ無料。

☆ ID・インターネット:ID・インターネットは授業関連に限るが利用できる。
ノートパソコンは20台用意して、自由に貸し出ししている。
常に10台程度利用されている。
IDの使用取得者は現在24名。

☆ 紀要への執筆:論集は全部で6系列あり執筆投稿はできる。

☆ 交渉への理事出席:出席するし、文書でも回答する。

☆ 病休など:2ヶ月は有給だが3ヶ月を越えると無給。ただし回復後復帰できる。産休も同様。

☆ 教材用メディアの支給:ビデオとカセットは支給。(ノートパソコン無料貸し出し)

☆ 学外演習、実習等への補助:授業関連に関してのみなら認められる。学生とのコンパ等飲食関連は出さない。

☆ 専任との会議:会議費用として年間ひとりにつき1万円保障している。

☆ 労災:ある。

☆ 私学共済:1校では無理である。

☆ コピー:教材用ならかまわない。年間コピー枚数には制限はない。

☆ 非常勤数:214名(専業非常勤96名)

☆ 大人数試験手当:大人数試験手当と答案整理手当とがセットになっていて、それぞれ200名以上で100名増えるにつき、大人数試験手当は750円、答案整理手当は1700円が支給される。

☆ 健康診断:実施している。今年6月の検診には6名が受診した。

その後、具体的な話し合いに入ったが、回答の要旨は以下の通りである。

まず、緊急要求の三点について

1. 1コマ当たりの最低賃金を月額3万円とする

非常勤講師のたいへんな状況は理解しているが、大学の財政上の困難から、いまのところ回答できない。

2. 私学共済への加入を実現するための対策を検討する

非常勤は他大学とも関わっていることもあり1校では無理であるという回答に、組合側は、当面それが難しかったら、国民健康保険への補助とかいう形でなんらか手当を出せないか検討してもらいたい旨、要望した。

3. 授業準備および学生指導のための環境を改善する

@ 授業準備や研究ができる空間の設置

控え室はソファが大きな場所を占めているが、実際そこでは作業ができない。普通の机と椅子を多くおいてほしい。また静かに作業が出来るように授業準備室を別に作ってほしい。

A 学生の相談に応じる場所

学生からの質問や相談をうける場合、話をする場所がない。

B 控え室にお茶だけでなくコーヒーもおいてほしい

コーヒーを飲もうと思うと、控え室から離れた場所まで買いに行かなければならない。講師控え室はほっと一息する場所でもある。

学校側の回答

@については、大学自体もソファの実用性の無さはわかっていて、今後学内から減らしていく方向にある。Bについてはコーヒーは前向きに考えたい。@ABとも当面すぐには予算を組んで実現させることはできないが、改修等、建物に手を入れるときには必ず考慮して、可能な限り実現に努力したい。また、暑い時期は過ぎたが、控え室に冷蔵庫を設置することにした。夏はおしぼりも入れたい。


〔京都産業大学交渉コメント〕

 今回非常勤講師実態調査アンケートの記述回答部分を交渉ではじめて利用した。講師控室などの空間についての記述を改善のための参考資料として渡した。「ゆっくり居られるスペース」・「半個室的空間」などの希望の他、インターネットや教材の印刷の出来るパソコンの設置も便利ではないかと提案した。こちらの緊急要求の一つであった大学での環境・設備については「汗をかいて山の上まで講義をしに来てくださる非常勤講師の先生方のために出来るだけ快適な環境を作る」と決意のほどを回答された。

 検討事項は、コーヒーの配備(これまでお茶だけ)・冷蔵庫の設置・ブースやコンピュータの設置・不評な応接セットを作業しやすいものに変えるなどである。どのくらい良くなるか楽しみだ。アンケートには嫌煙家・愛煙家双方から喫煙室の分離の要望があったが、これは産大では四月に本館控室が移動した際実現されている。ネイティブの教師が強く要望した結果である。

 専任・非常勤合同の教科会議は、往々学外で飲食を伴って行われている。この場合の交通費がこれまで出ていなかったので支給手続きをはっきりさせるよう要求した。大学で会議をするのなら出勤簿捺印で支給するとのことだが、外部で開く場合についてははっきり回答が得られなかった。大学各部署で大学の経費は学生の金(から出てきているの)だから飲食は慎むようにしているとのことである。もっともなことである。それなら、教科会議は大学で開いて、一人当たり1万円の会議費を出席手当にして貰った方が宴会よりありがたい。飲食は自費でやったらいい。学科の専任教員に対し、会議に非常勤講師が出席しやすいように会議費の運用を検討するように言ってみよう。

 出産で休む場合も有給病休3ヶ月と同様に扱いうるなど新しい知見も得られた。

(京都産業大学担当者)


さようなら「小林康則さん」

   去る7月15日「小林康則さんをしのぶ会」が、故人と親しかった友人によって開かれました。小林康則さんは非常勤講師組合結成以来、2年前愛知文教大への赴任まで第2代委員長として4私大交渉や、音楽ユニオンによる激励コンサートなど要求実現と仲間の輪を広げる運動に奮闘されました。ところが、昨秋、体調が崩れ入院されていましたが、ご家族の懸命な介護むなしく、今年元旦、帰らぬ人となりました。当日は、奥さんの小林洋子さんも参加され、阪口教授、斎藤教授ら中国関係者、非常勤講師組合員ら15名弱が集まり、小林さんの知られざる人柄をしのぶ会となりました。

 「小林さんには、天津南開大学集中講義の挨拶文を代筆してもらった」とA氏。「いつもニコニコと笑顔をたやさず、まるで竹林七賢人の劉伶のように瓢々とした人柄でした」とB氏。退職後8年になるC氏は、「非常勤講師組合では、組合員の生活と権利を守るため、言うべきことはきちんと主張された」と。また、同じ中国語教育に当たられたD氏からは「中国語教育に強い信念をもたれ、学生をこよなく愛していた」という面を、さらに、小林氏とともに運動をされたE氏からは、「20年前、中国文化大革命の大波が日本にもおしよせた折、その大国主義干渉と闘い自主的な運動を堅持された」ことを、それぞれ、小林氏の持つ知られざる人柄や行動を思い出深く紹介されました。そのほか、豊中市民講座で教鞭をとるなど市民運動でも幅広く活躍されたこと、日中友好運動、勤労者の権利を守る運動に節をまげず行動をともにされた事など、参加者から死を惜しむ発言が続きました。また、遠方からの弔問も寄せられ、披露されました。専任がきまりこれからやっと研究と教育に専念できると喜んでいた矢先の事で、長年の非常勤講師の過酷な教育環境の中で、身体が徐々にむしばまれていて、56歳というあまりにも早い突然の死に、参加者の表情から無念さがかくしきれませんでした。

 小林康則さん、さようなら。貴方のやさしさと勇気はきっと若い人々にうけつがれていくことでしょう。安らかにお眠りください。

(石黒 記)

《 活動報告(2000年4月〜9月)》

4月29日 執行委員会 議題は春闘要求書、労働省パート労働研究会報告(同一労働同一賃金)、次号通信についてなど
5月25日 春闘要求書について京滋私大教連四役と第1回話合い
5月28日 くみあい通信21号およびカンパ要請文発送
発送作業をしながら春闘要求書について意見交換
6月22日 春闘要求書について京滋私大教連四役と第2回話合い
今年は私大教連から「誠実交渉申し入れ」を四大学に送ってもらうことになった。
7月2日 執行委員会 要求書案、四大学条件一覧等の検討、非常勤アンケート集計作業
7月6日 春闘要求書に四大学条件一覧その他の資料を付して、四大学へ送付
7月15日 故小林康則さん(元執行委員長)を偲ぶ会開催
7月15日 京都私大ユニオンフォーラム2000に参加
9月6日 執行委員会 四大学交渉の最終打合せ、アンケート集計の分担など
9月11日 同志社大学交渉
9月13日 立命館大学交渉
9月18日 同志社大学教職員組合と懇談
9月19日 龍谷大学交渉
9月30日 京都産業大学交渉

組合のホームページができました。アドレスは次のとおりです。
 http://www18.freeweb.ne.jp/school/hijokin/
首都圏や阪神の非常勤組合HPや公募情報などにリンクしています。
内容は今後少しずつ充実させていきます。
掲示板もあります。ご意見などお寄せ下さい。